教育子育て九条の会
ニュースNo.14(2013年2月20日) pdf版はこちら270kb

  〒101-0048 東京都千代田区神田司町2−4
小山ビル6階 齋藤・小笠原法律事務所内
ホームページ http://www10.ocn.ne.jp/~kyoiku9/
eメール kyoiku-kosodate9@tenor.ocn.ne.jp

 子どものいのちと人権が危ない 今こそ学校、地域に憲法を!
教育子育て九条の会 第5回全国交流集会 ひらく
2012年12月2日(日)、神奈川学園中学・高等学校で、教育子育て九条の会の第5回全国交流集会を開催し、全国から約240人がつどい、交流しました。
プレ企画
今回初めて、午前中にプレ企画として3つの「語りあう会」をもちました。各教室にはそれぞれ30人〜40人ほどの参加者が集まり、講師を囲んでなごやかに話しあいました。
A「憲法・民主主義を否定する教科書にレッドカードを」
講師:俵義文さん(子どもと教科書全国ネット21事務局長)
B「一人残らず子どもの学ぶ権利を実現する学校づくり」        
講師:佐藤学さん(学習院大学、教育学者)
C「『いじめ』…子どもの願いと教育の力」
講師:三上満さん(元中学校教員・元全教委員長)
全国交流集会
午後1時半から、アットホームな雰囲気のきれいなホールで全国交流集会が始まりました。 オープニングでは、神奈川の青年グループ「みそあじ」(みんなそろってあしたへジャンプ)が「若者 貧困 なう」と題して寸劇を披露。 あいさつ 集会実行委員長の中西新太郎さん(横浜市立大学)が開会挨拶をし、続いて会場を提供してくださった神奈川学園中学・高等学校校長の湊谷利男さんのご挨拶をいただきました。
特別報告とリレートーク 「横浜における育鵬社版教科書の採択強行とこれに対するたたかい」、「神奈川の子どもの実態と、子どもたち自らの力による『いじめ』克服のとりくみ」の2本の特別報告がありました。 リレートークでは、神奈川の子どもと教育をめぐる状況(教育運動連絡センター)、『放射能副読本』に反対するとりくみ(母親)、子ども・子育て新システムの問題点(保育士)、9条を守る高校教職員の活動(高校教職員の会)、橋下・維新の会による民主主義と教育の破壊に対するたたかい(大阪)などが報告されました。福島からは、震災から2年になろうとしている今も、深い悲しみ・苦しみを背負ってがんばっている子どもたちの様子が語られました。沖縄からは、米軍基地のもとで生存権が脅かされている子どもの実態と、 子どもを守る共同の運動への連帯のビデオメッセージが放映されました。
シンポジウム 「子どものいのちと人権が危ない 今こそ学校、地域に憲法を!」をテーマに、小森陽一さん(「九条の会」事務局長)のコーディネートのもと、池田香代子さん (翻訳家)、井上惠美子さん(フェリス女学院大学教授)、三上満さん(教育家)が発言。      池田さんは、「『権利というのはおとなのもの』と思い込まされている日本の子どもに学ぶ機会を」と発言。三上さんは、「子どもの大好き3点セット(めあて、達成感、はげまし)が豊かにある学校・地域を」と訴えました。井上さんは、学生たちの貧困、就労、将来への不安などの実態を豊富な資料に基づいて浮き彫りにしました。 改めて子どもの発達の権利や憲法の精神に則して「子ども観」を深め、子どもの幸せと平和な社会をめざしてとりくみを強めようとの思いを固めあいました。

感想文から
★こんなに心あたたまるシンポジウムになるとは思っていませんでした。「何度もチャレンジしていい」という言葉に、子育て中の自分自身がはげまされる思いです。(40代、女性)
★現状は厳しくも、人々と子どもたちへの信頼を見失わない方向を示していただいたことに感動しました。子どもへの、人間への信頼と愛情があふれていた時間でした。(60代以上、男)
★初めて参加させていただきました。きっかけは先生の手伝いでしたが、そのことを通じてニュースなどでは伝えられていない運動、活動を知ることができ、勉強になりました。(20代、男性)
★教師をやっていますが、教育課題に追いたてられ、個性ある子どもたちをゆったり見ていく状況がむずかしくなり、私自身も子どもを追いたてていることをつくづく感じています。もっと楽しく、子どもたちと笑顔でつきあっていけるよう、努力していきたいと思いました。(50代、女性)
★子どもの未来を危うくする、憲法9条をないがしろにする状況が広がっている現状の中、改めてこの9条の会の大切さを感じました。若い子育て世代が参加していたので少しホッとしました。 (60代以上、女性)
★若者のオープニングに感動、あの短い時間によくぞ…。シンポジウム、わかりやすい。せめて(・・・)戦後我々が受けていた教育を取り戻したい、と実感しました(とりたてて学校が好きではなかったが)。(50代、女性)
★私の娘は、週のうち3日は夜中の12時過ぎ、10時に帰ってきたら「早かったわね」となります。土日のどちらか出ることも多く「過労死」は人ごとではありません。労働基準法はどこに行ったのでしょうか。労働運動の弱体化が今の労働者の無権利状態を生み、就労の縮小化をまねいていると思います。 労働者の権利が守られないことが、まわりまわって、子どもの権利が守られないことにつながっています。労働者の権利の向上のためにもっと力をあわせていく必要を感じています。(60代以上、女性)
記録集ができました
第5回全国交流集会の開催にあたり、カンパをありがとうございました。おかげさまで大変感動的な集会になりました。記録集ができましたのでお送りします。お近くの方にも教育子育て九条の会をご紹介いただければ幸いです。

今年は長野で! ,br>安倍自民党政権のもとで、教育「再生」を先行しながら、憲法「改正」を声高に叫び、国のあり方全  体に「戦前の日本をとりもどす」かのような動きがすすんでおり、特に夏の参議院選挙後には、改憲に向 けた具体的な動きが活発になることも予想されます。 憲法「改正」は「戦争ができる国づくり」への道、憲法をくらしや教育・子育てに生かしてこそ、今の困難を打開し、社会を変えることができるのだという合意を、若者をはじめ国民の中に大きくひろげていくことが求められています。 第6回全国交流集会は、12月1日(日)、長野市生涯学習センターで開く予定で、長野のみなさん と準備を始めています。今からぜひ、ご予定ください。